2008-01-01から1年間の記事一覧

時の世界

Wyrm's Footprintp.75 The World of Time時の世界グローランサの歴史は時がはじまって以来の起こった出来事を集めたものである。神話の事件は「時」より先に起こっているが、連続して起こっているものではなく、同時に起こっていることである。秩序ある線を…

神々のふたつめのあやまち:冬と食べ物の競い合い

神々のふたつめのあやまち:冬と食べ物の競い合いかつて、ベレンデンボスという美しい神殿がありました。この神殿で最初の子どもが生まれたのです。また、「二重かがり縫い」が発明されたところでもありました。草花はひとりでに育ち、狩りの獲物はあり余る…

クルブレア部族Culbrea TribeとグワンドルのサガGwandor Saga

クルブレア部族とグワンドルのサガクルブレア部族についてはPatrik Sandberg氏の非公式設定をある程度公式の設定が踏襲する形をとっているようです。たとえば、"Orlanth is Dead!"の「凍土の戦いBattle of Iceland」に登場するクルブレアの王は「尻尾を巻い…

シェン・セレリス2

375年:(3/19)シェン・セレリス、ダラ・ハッパに侵攻(訳注・詳しくはFortunate Successionを参照すること)ダラ・ハッパは遊牧民により、15年間劫掠された。あらゆる時間は、クラロレラ人に対して利用できる、力を備えた工芸品や、軍勢となる人数や、神々…

シェン・セレリス1

下記はGlorantha Convention Compendium 4に掲載されたグレッグの草稿の抄訳です。翻訳の間違いの責任はZebにあります。年代表(訳注・111,000YS=DAWN OF TIME(0 Solara Temporis))111,950年:《海の大閉鎖》 全ての現代世界史は「海洋」の閉鎖より始まる…

ストーム・ブルとオーランス

うーん、まず何から申し上げればよいか:・プラックスはRQ第二版から冒険の舞台として知られていたので、ストーム・ブルに関しては公式・非公式も含めてドキュメントは多いです。(私の知らないものもたくさんあると思います。)・印刷されているもので最新…

精髄界Essence Plane

下記はグレッグがWorldofGlorantha Mailing Listで教えてくれたことを急いで箇条書きにまとめましたが、翻訳の間違いがあるかもしれません。その場合、責任は全てZebにあります。魔道(Wizardry)について・西方の魔術=魔道にとって書物を読むことを求める長い…

無文字時代と帝国

なゆたさんとか、まりおん殿とかからエントリありますが、雑多な所感だけ:・グローランサ年代記には、ありますね。無文字時代。唐突に「ドラゴン・パス合史」が意味不明の文字で終わっているのは、いきなり筆者が読み書きできなくなったからかも。・スノー…

ヒョルト人の成人(加冠)と結婚、葬式、祭礼

ヒョルト人の冠婚葬祭につきましては、グローランサ年代記(King of Sartar)やThunder Rebelsにまず記述があり、拡張する記事がWebに少々あるという感じです。・成人の儀式日本語版グローランサ年代記 p.294Thunder Rebels p.58-60Orlanth Initiation NotesIn…

ヴァデル人とザブールの戦争

ヴァデル人とザブールの戦争以下はTradetalk #13に掲載されたPeter Metcalfeの記事の抄訳です。Peter独自のアイデアもありますが、ほぼRevealed Mythlogiesに記述されたマルキオン教徒の神代の出来事に則って記述されています。下記の文章のうち、「」内はほ…

ヒョルト人の法と慣習

昔の翻訳記事です。法律とオーランスの民ヒョルト人の罰金 - そっちはそっちの気晴らし、こっちはこっちの気晴らし

歪みTwisting

アーカットの解放で、「光の帝国」に虐げられていたヒョルト族は解放されましたが、平和が来ることはありませんでした。アーカットはあくまで北方に進軍することを望み、王としての義務を果たすことはありませんでした。「王たちの戦争」が始まりました。王…

不変の書と預言者2

下記はWorldofGlorantha Mailing Listにおけるやり取りの抄訳です。Jamie "Trotsky" RevellはHeroes of Malkionの著者です。Peter Metcalfeはグローランサ知識のグルのひとり。翻訳の責任はzebにあります。[]内はzebの意訳です。Terra(zeb):最近、日本のファ…

リスメルダー部族の創始

リスメルダー部族の創始は、Seattle Farmer Collectiveのシナリオに始まりました。半公式的な同人誌Tales of the Reaching Moon誌の#18号から最終号(#20号)で集中的に扱われ、部族の創始の物語、アップランド湿原のディレクティとの戦い、Greydog Campaignに…

ローマ的ルナー帝国4

きわめて久しぶりの更新です。http://www2u.biglobe.ne.jp/~BLUEMAGI/What's_LE_and_RE.htmlここの記事を拙い英語に訳しました。

不変の書と預言者

下記はVampire.S殿のコメントからの抜粋です。私が述べた意見は、MSE等最近のマルキオン教に関するテキスト(例えば、 http://www.glorantha.com/greg/abidingBook.html )を参照すると、不変の書には“Joy”に限らず、フレストル王子の業績が一切触れられてい…

崇敬と一神教2

崇敬と一神教2崇敬と一神教の記事の続きです。HQルールブック、やっと取り戻しましたが、ルナー帝国で手一杯…。手抜きですが、HQの魔道の概念につきましてはoomizuao殿がEpiktさんのところのコメントで非常に分かりやすい説明をしていらっしゃいますので、そ…

オロジェリアとケンストラータ2

ケンストラータは春の花咲く季節に雌ギツネを探しましたが、姿を見失いました。彼は追跡を続けましたが、次の春まで見つけることができませんでした。次の夏までは追い続けられました。彼はその季節の間雌ギツネに迫り、季節を過ぎた頃に驚異的なことがわか…

オロジェリアとケンストラータ1

下記はルナー帝国のアリール地方(17C現代のドブリアン君主領)につたわる神話です。ペランダの神話に共通する神々が登場しますが、この地方の特色も色濃く残っています。主人公のひとりのオロジェリアは、月の女神の化身の一つとルナー帝国に主張されていま…

五位一体?

「第五の御業」についてエントリしましたが、いかがでしょうか。正直私にはマルキオンがいかなる存在なのか、神なのか、その化身なのか、五位のうちの一位なのか、秀でた預言者=人間なのか、はたまた神など存在せず、狂った魔道士の長老が滅びただけなのか…

「破壊」と「犠牲」2

かつて西方の海には広大な陸地がありました。この陸地はダンマラスタンDanmalastanと呼ばれていました。そこに住んでいる民は論理を奉じ、世界は法則によって創造されたと信じていました。かつて、法則は生きて話す存在でした。この存在にはマルキオンという…

「破壊」と「犠牲」1

グローランサ西方に住んでいる民は、論理の民です。論理的であることを至上の命題としている以上、彼らの奉ずる宗教においても、何よりも論理的で、首尾一貫した世界観を理想としているものと推測できます。また寛容さ・意見の多様性などはつまるところ無秩…

崇敬と一神教

まりおん殿の日記、「聖人崇敬」に関しまして。まず、Vampire.S殿のアドバイスに従って、言語の定義の確認です。客観的な意見を求めるには、まず辞書を。Wikipedia-Veneration(English)記述を見るかぎり、ほぼこの文章で仮定されている汎的なキリスト教のニ…

ドラゴンキル Dragonkill!

ドラゴンキル第二期末期、ワームの友邦帝国は迷走と内乱を続け、いつしか、ドラゴンズ・アイの超王は人間たちに教えた秘密が正しく使われていないと判断しました。1042年、突如としてユーフの地の人間たちのうち、竜の心を持つ有力者は全員暗殺され(注1)、ま…

Lawrenceの回答

以下はZebの質問に対するDara Happa Stirsの著者、Lawrence Whitakerの返答です。(質問)「鋤線plowline」は「死線deathline」と同じものでしょうか?(回答)いいえ、「死線」はドラゴンキルの後、別にしつらえられたものです。「死線」はもっとドラゴンズ・ア…

天蓋の国の哀歌Lament of Domeland

下記は完全にzebの創作です。下記のような出来事があったかどうかは、完全にYGMVの領域です。ドマナンドの公式の設定ではありませんので、ご注意ください。天蓋の国の哀歌ドマナンド(注1)の中央広場にて、1095年、サルカントゥス・カルトの将校語る。真性黄…

恐怖の夜Night of Horrorとエシルリスト卿

恐怖の夜とエシルリスト卿1506年、大幅な人口の減少が起きました。おそらくドラゴンキルに匹敵する50万人から100万人規模の損失でした。カイトールにおけるシェン・セレリスの失墜、オラーヤにおける「崇めるべき大女祭」の、ホーン・イールとの技比べでの敗…

蛇王朝Serpent Dynasty

蛇王朝下記は、私がグレッグ・スタフォードの「セシュネラ王統譜」から、蛇王朝時代(第一期初期)の出来事をまとめたものです。(第一期の「セシュネラ王統譜」はグレッグの宇宙観におけるマルキオン教と異教(多神教)の関係を大いに考えさせるものです。…

一神教とマルキオン教

第三期のロスカルム人はイレンサヴァルIrensaval、Hidden Mover(隠されし導く者)を信仰しています。この概念は第一期にフレストル派によって見出され、神知者によって異端として弾圧されましたが、第三期に復活しました。ロスカルム人はこの存在のほかに、…

十字軍 Crusade

十字軍下記はTales of the Reaching Moon誌13号に初出のGreg Staffordの記事の抄訳です。この記事はRPG Magazine No.76(1996/8)に日本語訳が掲載され、またStafford LibraryのArcane Loreに再掲載されました。 フレストル王子が異教のペンダルス族〈注1)を…