歪みTwisting

アーカットの解放で、「光の帝国」に虐げられていたヒョルト族は解放されましたが、平和が来ることはありませんでした。アーカットはあくまで北方に進軍することを望み、王としての義務を果たすことはありませんでした。「王たちの戦争」が始まりました。王達は身に余る野心を抱えて互いに争ったからです。

下記はHistory of Heortling Peoples p.78の抄訳で、アーカットが北方へ進軍して行った後起こった出来事です。(おそらくこれらの出来事がアーカットをトリックスターの化身と後に呼ばしめる原因となったのでしょう。)

「歪みTwisting」はアーカットがいた間(430年から440年まで)にヒョルト族に起きた出来事の総称です。

恐ろしい行為が行われると、隣人もしくは他の集団がそれを真似て、倒錯行為が日常のことと思えるようにまでなりました、

たとえば、このような出来事がありました。リバー上流の「高トウヒの氏族」はならわしにしたがって氏族の分家を行い、離脱を求める者が出て行って新しい居住地を探せるようにしました。しかし、新たに生まれた「トウヒの枝氏族」は戻ってきて、「よそ者の氏族」を攻撃し、その古い領地を占領してしまいました。

他の恐ろしい出来事は、自発的に行われるなら慈悲深い行いだったにしても、強制的な性転換や、強制的なアーガン・アーガーカルトへの改宗や、強制的な離婚がありました。

デンブレンスの都の「新たな部族」の間では、フマクト信徒が殺人の祭りをはじめ、逃げない者全てを皆殺しにして、都を占領しました。彼らは周辺地域への襲撃と略奪を繰り返し、多くのならず者を都に引き寄せて、「聖なる強盗団」を自称しました。

王はついには「ゴアの解決」を決めました。王はゴア[暗黒の大地の女神]の狂信者の女性達を都を占拠したフマクト団に対して派遣し、援助をふさわしく行いました。するとゴアの教団がフマクト団を粉砕し、代わって都を占領して、また強奪をはじめました。

またある時には、クイヴィンの北の地の神官たちが悪風をドナラフの諸氏族に送りつけてきて、旱魃が起こりました。


団結は行われず、王達や十年も続かない部族の将軍たちのもとで、氏族は暮らしました。この時期を「王たちの戦争」と呼びます。