刀鳴の都

地誌
機械都市(後の名を機械廃墟)の記述はStafford LibraryではMiddle Sea EmpireHistory of Heortling Peoples(以下HoHPと略します)、Esroliaに分散してありますが、細かい描写やガゼッタはありません。

Mongooseの「The Clanking City」には詳しい都の設定があります。都の地図は同サプリメントの30ページにあります。(このサプリメントの著者であるAaron Dembski-Borden氏はあくまでゲームメカニックが第一義で、Gregの設定に忠実でいようとしている人ではないようですが、ある程度アイデアをRobin Laws氏が提示し、アイデアがHoHPに反映されているようです)

上記の設定だと、基本的に都の住民はサイバーで、身体を機械化している(ジストルに近い)ほど上級の市民ということになります。(グレッグの「ルーンに近い」概念はより隠微的です)その頂点が後述の「三巨頭」やシンガリオン卿です。五つの派閥が同盟したり、敵対したりして都の政治を司っているとのこと(「浄化の軍団」、「かつて人なるもの」、「昇華」、「夜の目の教団」、「鋸刃の牙」)

HoHPによるとジストレラの地上部の都市部はダカールの都Dakal Cityと呼ばれています。(侵攻軍は戦争後期までこの地上部が中枢だと思っていたようです。ジストルの心臓部は都の地下にあったわけですが)

MRQのThe Clanking Cityだと、都の描写は間諜がパトロンのディレクティに宛てた報告の形式を取っています。「中央部」、「人口稠密の北部区域」、「放棄された西部区域」、「発展した南部と東部区域」、「地下都市」の描写があります。都が島の全域を覆っています(正直、Gregがここまでの規模を想定していたとは思えないのですが)

都の主要人物
「三巨頭」とシンガリオン卿に関してはStafford Libraryにも短く描写があります。またMRQ設定になると、シンガリオン卿はMagic of Gloranthaの著名人のリストにも(「切り刻む者」ヴァランコルとともに)名前があります。下記の著名人はHoHPにさらりと描写されている人々です。

(The Clanking Cityだと「かつて人なるもの」の派閥の首領がシンガリオン卿で、「昇華」の派閥の頭が三巨頭のようです。)

・三巨頭Triumvirate
世界最強の魔道士で、実のところある種の秘密の方法で三人の魔道士が結合し、知性と知識、魔術を共有するに至った「存在」(The Clanking Cityだとさらにこまかい描写が21ページにあります。非常に非人間的な存在です)

・ジストル教団教主シンガリオンShingallion the Chief Zistorite
「肉と金属の評議会」の首領。戦時にはこの男はほとんど機械になっている。大いなる機械が起動すれば完全に機械と調和し、したがって不老不死となることを信じている「超越者」の派閥に属している。機械に完全に身を捧げている。(MRQではMagic of GloranthaとThe Clanking Cityに彼の描写があります)

・「客人」トボール卿Sir Tobor, the Visitor
ジストルとは全く異なるプロジェクトの機械の存在。トボール卿は行動や意図や感情において非常に人間的だが、それでも機械である。美しい鎧兜をつけており、見事な衣装である。不定期にジストレラを訪問し、ワット数が異なり、コンセントの形も異なるので不便しているが、(侵攻軍の)内陸人たちにとって脅威となっている

・「仲介者」ヘンリ卿Mr. Lord Henri the Fixer
ヘンリ卿はトラブル対応者であり、狡猾さと地域の魔術システムに「侵入し」、その力や情報、ときには服従を引き出す能力に長けている。ヘンリ卿は皇帝のために直接働いていて、スペシャリストの一団を抱えており、道徳を考慮せずに結果を実利的に引き出し、目的のために手段を選ばない

The Clanking Cityにも最後の章に都の著名人の追加のリストが載っていますが、ここでは割愛させていただきます。

機械の存在たち(ロボット、オートマトン
The Clanking Cityには完全に機械である存在のリストおよび設定値が載っています。これもここでは割愛させていただきます。