神話の生成について

ニーチェの「悲劇の誕生」だったと思いますが、神話が体系的になった時点で、もはや信仰の対象としての意味は薄れていると言っていたような気がします。

多神教ギリシア神話についてだし、ニーチェは反キリスト教の哲学者なので、「信仰」というか信仰心の定義に関しては、いろいろ議論が出るのは当然のような。
それにしても神話学者としてのニーチェの意見に耳を貸す価値はあると思います。

初期:自然への素朴な信仰→人格を持つ神性の形成:有史以前 ・例:小アジアの太陽の神アポロ→デルフイの予言の神アポロ

中期:神話の形成と統一(しばしば政治的な統一と期を一にする):トロイア戦争時代〜無文字時代 ・神話の矛盾点の解消(すなわち少数派の考えは圧殺される)

後期:神話の芸術化(戯曲・小説・寓話):紀元前千年紀 ・信仰の陳腐化と国家の宗教への介入

もう一度「悲劇の誕生」読み直そうかな。

全てがグローランサのペローリア神話に当てはまるとは言いませんが、初期と中期に関しては、緑の時代の神話と、太陽の時代の(ダラ・ハッパに統一された)神話に関して該当するような気がします。

初期:自然への素朴な信仰→人格を持つ神性の形成 ・地方色のある神話

(ダージーン・ダールセン・ナヴァーリア・ペランダ)の生成

中期:神話の形成と統一(しばしば政治的な統一と期を一にする)

・ダラ・ハッパの太陽信仰のもとに、各地の矛盾点は無視・圧伏される