ラーンステイ団

ラーンステイ団
下記はHistory of the Heortling Peoples p.75のLarnstingsについての記事の抄訳です。

ラーンスティング(以下ラーンステイ団)は奇怪で理解しがたい人々である。私の情報提供者たちはそれぞれ異なる説明をする。ここで私が出すまとめは私が出せる最善のものであるが、不十分で混乱を生むものであることもわかっている。この課題についてはさらなる研究をする価値がある。

ヒョルト人の言葉で「自由Freedom」と「変化Change」は似た語源を持っていて、しばしば互換性のあるものとして用いられる。「自由」とはヒョルト人にとって、制限されることのなく、束縛されることのなく、枷をはめられることのない状態で、「変化」する状態である。(つまり無常であり、変転する。)Larnstingは「自由」もしくは「変える者」を意味する。

ラーンステイは自由そのものであり、オーランスと嵐の部族にとって必要な状態である。変化があるところにはラーンステイがいて、変化の力を与えている。異邦人たちは永続性と安定を信仰するが、このようなものは幻想に過ぎない。神と人の世界は安定しないからである。オーランスは全ての世界を暗黒から救うため、「光持ち帰りし者の探索行」で変えてしまった。そのため世界は変化し続ける。「曙」以降2回、世界は暗黒から救うため、変えられた。そして来る暗黒から救うため、世界がもう一度変わることがないと信じるいわれはないのである。

ラーンステイ団は「変化」の力を呼び出すことのできるオーランス人であり、自分の存在そのもので作り出した変化を支配することができる。彼らは帰依者のようにラーンステイに供儀を捧げることはないし、風の精霊を召喚することも、魂なき魔道を使うこともないーその代わり、彼らの息そのものがラーンステイ団の力ある言葉の唱え方を教えられることなしに知っているのである。集団としては、ラーンステイ団は奇怪な魔術師の団体で、歴史を通じて現れたり、姿を消したり、また現れたりしている。彼らの人数、役割、魔力そのものまで絶え間なく変化し、また彼らは分類されることや定義づけを拒絶する。ある時は彼らがヘンドレイキ族を指導しているように見えるし、またある時は部族の長達が彼らと対立し、またある時は完全に消息を絶ってしまう。

ラーンステイ団は神代から存在すると主張されている。しかし歴史的な彼らに対する言及は、ジェレンコフ[文書館]の賢人達によるもので、種族の名の起こりとなったヘンドリック王[ヘンドレイク王]についての物語に出てくる。(彼はこれらの物語では野盗の族長以上の者であるように現れる)ヘンドリック王は最初にラーンステイ団としての力を、自分の土地のカージョールク人の支配者[キトリ]から逃れるために用い、また自分の仲間達にどうラーンステイ団としての魂を呼び起こすか教えたのである。

移動と変化の神ラーンステイ - そっちはそっちの気晴らし、こっちはこっちの気晴らし
ラーンステイとヘンドレイク王 - illuminate33の日記