ルナーの祝日3

・悲しみの日(新年三日目)
この日の最初の物語で、寡婦の悲しみを目にします。
地下世界のカルトがしもべや住人たちを伴って現れるのです。恐ろしいですが、(願わくば、ですが)無害ではあります。

ティーロ・ゲーラが彼らに交わって登場し、持っているものは彼らに奪われてしまいます。

ティーロ・ゲーラは内なる君主の治める「内なるドーム」(訳注7)に避難します。会衆全員が簡素な食事を振舞われ、ティーロ・ゲーラはそのあと、儀式の場を会衆とともに清掃し、清めます。終わると冷酷な大公たちがティーロ・ゲーラを儀式的に解体します。

儀式が進むにしたがい、場面は暗くなり、女神は眠りにつきます。

・解放の日(新年四日目)
曙の前、儀式の開始。内なる君主は裁判を行い、ティーロ・ゲーラを処罰します(訳注8)。
彼女は杭に縛られ、悲しみの歌を歌います。会衆の全てが自分の悲しみと痛みを思い出し泣きます。

内なるドームが破壊され、暗黒の群れがゲーラの拷問者たちを罰します。しかし喜びを感じるものはいません。

ティーロ・ゲーラは苦痛の哀歌を続け、自分を鞭打ち続けます。終いには大いなる死ブラスカース(訳注9)が現れて、全てが静まり、麻痺してしまいます。

昼ごろには、戦の物音が始まりその中心にはヤーナファル・ターニルズが現れます。彼はアク(訳注10)と戦い、そのスズメバチの頭部をヤーナファルは腰に以後帯びることになります。 

ヤーナファルはついにティーロ・ラーシュラナを見出し、彼女の民がみな殺されたと言います。

「貴方のせいだ。」

ヤーナファルは女神を責めます。するとタラルタラ(訳注11)が現れます。ヤーナファルはティーロ・ラーシュラナを解放することと引き換えに、自らを生贄として自害します。

タラルタラは女神を他の女神が望む者全てとともに蘇生させることを申し出ます。会衆の誰もが「私を選んで!」と叫びます。

しかし最後に女神はタラルタラ自身を選択します。ルナー信徒にとっての「我らはみなわれらなり」の瞬間が来ます。それは真夜中に起こります。

・最初の祝福の日(新年五日目)
ティーロ・イマラ(訳注12)の「帰還の戦い」以後の人生を祝う日です。ダラ・ハッパの解放が演じられ、「良き太陽」(訳注13)が即位します。「四本の光の矢の戦い」がいつも演じられます。
女神の日々の重要な行いも取り上げられます。

喜ばしい静けさと一体感が会衆にいきわたります。

・誉れの日(新年六日目)
全ての大衆がよろこんでティーロ・イマラを認めるところからこの日は始まります。

次に女神の忠実なしもべたち、続いてリンリディの神々、また遊牧民や異邦の民も現れて女神を認めます。

ダラ・ハッパの征服も再演され、その神々も女神に誉れを与えます。その都市のカルトの全てが現れます。

異国の敵の神々の長い紹介は、「青の城の戦い」の前奏で、戦いと舞踏のコンビネーションで「戦い」が演じられます。全ての敵も女神を認めるところで儀式は終わります。

・舞踏の日(新年七日目)
この日はお祝いの日です。この日には数多くの種類の舞踏が行われます。

しかし指導者たちはその日の終わりを待ち、ティーロ・イマラとともに壮麗な「昇天の舞踏」を行います。

賞賛の元に女神は天に昇っていきます。満月の輝きが頭上を覆い、最後の祝宴が催された後、会衆はみな帰路につきます。

訳注7:ダラ・ハッパ、マナルラヴスManarlavus皇帝の時代
訳注8:コーラスが認めるとおり不正にも
訳注9:Blaskarth、リンリディのエントロピーの神、蝙蝠の姿で現れる
訳注10:Ak、ペランダの死神、恐るべきスズメバチ
訳注11:Taraltara、多腕の女神として描かれるルナー神学の「究極の力」
訳注12:Teelo Imara帰還の戦いで神性を得てから、月の昇天までの赤の女神の称号
訳注13:イェルムガーサYelmgatha皇帝

Excerpt From Under the Red Moon