コルダフと十の試練の公子たち5

コルダフの即位
最後には、「十の公子たち」のうち三人の候補者が残されました。誰が次の皇帝になることを望まれているか決めるために、殺しあうことは望んでいませんでいた。彼らはふさわしい皇帝を頂くことを切望していました。そして召集された大衆のもとで、半神アヴィヴァスが彼らを訪れたのです。

群集はアヴィヴァスを見ることができましたが、護衛の兵士たちにはかろうじてしか見えませんでした。「十の公子たち」のうち二人にはアヴィヴァスが目に見えましたが、コルダフ様には見えませんでした。したがってコルダフ様こそ三人のうちもっとも高貴でもっとも価値があると判ったのです。他の公子たちはユスッパとアルコスの総督の地位を受けました。

111,221年、コルダフ陛下は「足載せ台」(注1)で、「イェルムの塔」の光の柱のもとにダラ・ハッパ皇帝として玉座に昇られました。コルダフ様はユスッパの司祭たちの祝福を受け、アルコスの兵士たちに護衛されて、他の「七人の従者」たちもお側に侍りました。儀式は正確にアナクシアル皇帝に用いられた儀式と同じで、古来の「帝国」の再建であったのです。

儀式のなかでアンティリウス、正統なる皇朝の守護神が降臨し、「荘厳なる大いなる栄光のマント」(注2)を新たなる皇帝陛下の肩に着せました。そのときまでマントは「光の柱」の外に取り出されることはなかったのです。

邪悪な「生きるため殺す者」(注3)という名の将軍は新たな皇帝の即位を軍勢と魔術でもって非難におよびました。「足載せ台」の上に立たれたコルダフ陛下は「生きるため殺す者」を指差しました。すると太陽の光線に撃たれて「生きるため殺す者」は死にました。

注1:Selshena、ライバンス中心部にあるジグラット、Footstool。
注2:「賢者」コルメーシャがマニマトのマントの切れ端を集める探索を始めた。不完全なマントは「光の柱」の中に保管され、宙に浮かんでいた
注3:Kills For Life、111,221年に帝位をコルダフと争ったジェナロング朝最後の競争者。またの名をハルカズテイムHarkaztem