非・神知者化神話とファラオ

とりとめのないことというか、コアなファンの間では言わずと知れたことかもしれない陳腐なことをつらつらと。

グローランサのDegodlearnization(非・神知者神話化)がKing of Sartarから始まったというのは言いすぎでしょうか。一番の例がエルマル・イェルマリオの分離に始まり、神話の地方化がペローリア一帯で大々的に始まったという印象があります。

それ以前のグレッグの書いた元素論からのグローランサ世界の成立を語るGods and Goddesses of Glorantha(Wyrm's Footprintに掲載)などは逆転した見地からですが、神知者の統一神話を表現した記事と見なされるようになったということだと思います。(現実の成立順からすると統一神話→地方神話で、地方神話を集めて神知者が統一神話を作ったという流れと逆なのですが。)

それとともにRuneQuestで世界を表現する第一義となっていたルーンは、Thunder RebelsやStorm Tribeに見られるような小神たちの複雑なルーンの構成因子のようなものとなっていきました。

東西南北と関連付けられた異界の概念とともに、エレメント(元素)の重要性は相対的に小さくなったという印象があります。

ただし、逆の動きというか、新たに統一に向かう流れや登場人物というのもちらほら登場します。ファラオ・ベリンタールが中の一人です。彼が支配するのは聖王国という国ですが、内側に本来の五つの元素(火・大地・水・風・暗黒)を配しています。「ベリンタールの書」という書物はベリンタールが書いた宣伝文書ということになっていますが、内容はグレッグが再び試みた神知者の統一神話というところです。(GTA会員は閲覧が許されています。)

先日の元素に関する記事やこれからエントリするへフェロネス哲学がベリンタールに関連付けられているのも意図があってのことでしょう。こういった分散と集合を内包しているところがグローランサグローランサたるゆえんであるというわけで。