シンディックス封鎖

以下は1499年、フロネラ全土で起こった「シンデックス封鎖Syndic's Ban」と呼ばれる魔術的災害についての記述です。この現象はドーマルが「開洋」によって「大封鎖」を打ち破り、フロネラに達するまで続き(「雪解けThawing」と呼ばれています)、1621年現在もチャーグなど、一部の地域で孤立が残っています。

「全ての地域が互いに切り離されてしまっていた。各地域は孤立した。」

「地域の間にある障壁は、通常は濃い霧状の、灰色の淡いもやに見えた。ときおり、この中へ入っていく者もいたが、彼らは二度と戻ってはこなかった。」

「同じ神を信仰する寺院のあいだでも、その神を通してすら交信を交わすことはできなかった。伝書鳩でも封鎖は破れなかった。船で川を下ることなどは自殺行為といえた。巨大な水棲動物が姿を現し、巨大な顎で船をまるごと飲み込んでしまうからである。」

日本語版ジェナーテラ大陸ガイドセット・グローランサブックp.24

「銀足の神は地方交易と通信の神であった。魔法使いと司祭の一団が陰謀を備し、計画に従って彼を殺した。彼の死によってフロネラにおけるすべての通信が途絶した。まず、灰色の霧でできた巨大で堅固な壁が出現し、外部者を物理的にも霊的にも立ち入ることを遮断した。通常は瞬間的な交信(限られた範囲でだが)が相互に可能なはずの寺院も、「封鎖」の中ではその信徒との交信が不能となった。さらに、フロネラのすべてのグループ(「ボディー」と呼ばれる)間の通信が停止した。ボディーの正確な定義ははっきりしないが、その大きさは数百家族から、ほぼ175,000平方キロメートルが完全な形で残ったロスカルム王国まで、まちまちであった。」

「「封鎖」のなかで、政治的に強固な組織は多くが繁栄した。なかでも最も繁栄したのは、ロスカルム、ラソレラ、ジョナーテラのような自活できる国々であった。多くの都市国家(特に河川沿いの)は、交易ができず、外国からの援助もなく、衰えていった。」

同ジェナーテラブック、p.12