パナクレスとセスタルト

パナクレスPanaxlesとセスタルトSestarto
私がこの二人の話を初めて読んだのは同人Tradetalk誌の4号のShannon Appelclineの書いたKingdom of Nightだったと思います。グレッグの考えた設定ではないと思いますが、Esrolia: Land of 1000 Goddessesにも収録されたのでGenerally Accepted Gloranthaと考えてよいかと。

「銀の時代」、「大暗黒」の破壊の後に復興がはじまるとふたりの職人が高名になりました。エスロリアの「建築家Architect」パナクレスとヴィングコットの民の「芸術家」セスタルトです。二人は技を競い合い、「曙」の偉大な建築物や宝物の多くは彼らの競争で生まれたという話です。

パナクレスは競争するたびにセスタルトを打ち負かしました。(パナクレスが作ったものは「石の輪Stone Ring」、カラドラランドの「光の館Light House(注1)」、ネクロポリスからの瘴気からエスロリアやノチェットを守る堤防などです。ノチェットの市壁の一部もパナクレスの作だとか)

しかしセスタルトは最後の勝負でパナクレスを負かしました。セスタルトが作ったのは「針Needle」という建築物で、後の時代に「象牙の台座Ivory Plinth」と呼ばれるしろものでした。当時、アラム・ヤ・ユードラムという英雄が黒い猪の妖魔ガウジャーを殺し、その牙で記念碑を作って欲しいとセスタルトに依頼したのです。パナクレスは怒りのあまりセスタルトを殺し、その後自殺したとの話です(注2)。

注1:このときセスタルトが対抗して作ったのがイリルヴェルヴォールの城だとJeff Richard氏は考えているみたいです

注2:この話の異型をGlorantha Wikiが載せていますね。個人的には女の審判がいない方が好みです。実利的な「建築家」が夢想的な「芸術家」に負けるというのが良い