文献の詳細

The Argrath Book「アーグラスの書」
「アーグラスとは何者だったのか?」の質問に答えることを意図した文献の集成。エネクサンダー図書館にて発見。主に事件が記録されてから時間をおいて書かれた資料から編集されている。このことでそれなりに不正確になる代わり、ある程度客観性をもつ文献となっている。

Composite History of Dragon Pass「ドラゴン・パス合史」
一つにまとまった、損傷のない分析的な語り口で記述されている文献のように見えるが、実のところ複数の著者が同時代に起こったことを記録した記事のツギハギである。内容はドラゴン・パスの民の歴史であり、英雄戦争初期までの記録となっている。

History of the Heortling Peoples「ヒョルトの子らの歴史」
十二巻の書物が二種類の資料から編集された。伝統的な叙事詩や物語の資料からと、ケニングや三行詩などの詩歌に含まれた断片的な資料からである。この野心的な著作はヒョルトの民の歴史を扱っている。著者である「豪胆な」クルブラストはノチェットのランカー・マイ寺院から足を踏み出したことがほとんどない。彼の学識は多くの点で疑わしく、著作の多くの章が典拠が怪しい(apocryphal)。ここで(訳注:Dragon Pass:Land of Thunder Gazetteerで)引用を行っている原典は実のところ元々の二十四冊の原典からである。十三巻から二十四巻までの、クルブラストの著作を完成させ、第三期の終末の予言を含んだ部分は、長らく喪われている。

Jalk's Book「ジャルクの書」
後代における、ドラゴン・パスのオーランス人についての事実の集成。コリマー部族に関する大部分の情報の源であるアムスタリ老の「コリマーの書」と、有名だが著者が不明の「オーランス人に関する報告」を含んでいる。

Jonstown Compendium「ジョンスタウン大鑑」
たいていの場合、事実や、事件に基づいた虚構の事実、フィクション、ゴシップや王国の賢人の言葉の読み物の悲惨な状態の寄せ集め。しかしながら、事実と好奇心の向かうところの貴重な記事を含んでいる。

Jonstown Triads「ジョンスタウン三行詩集」
ジョンスタウンは記述された知識の巨大な保管庫であり、そのうちの一つが「ジョンスタウン三行詩集」である。要約された形で、三行詩の(一部に)隠された四百もの物語を記録している。学者たちはこの著作をより分けて、神話にアクセスすることが可能である。しかし多くの人々は単に表題と提示された実例について知るのみである。

Majestic Spirits of Dragon Pass「ドラゴンパスの偉大なる精霊たち」
ドラゴン・パスの各地の精霊の住まうところを詳述した詩の集成。多くを「草飼う民」の聖歌を典拠としており、コーラート祈祷師のドラムの歌で上書きが行われている。矛盾した内容、冗長な繰り返し、同じ存在に対する混乱した複数の名称の使用を含んでいることで悪名高い。しかしながら、この地域の精霊の風景に関するもっとも包括的な手引書である。

Orlanthi Mythology「オーランス人の神話」
編集された文献ではなく、ドラゴン・パスのヒョルトの民の神話に対する概括的な引用を意味する。これらは大部分口承であるが、絶え間なく語られるものであり、部族間で物語の共有が行われ、ランカー・マイ寺院の賢人たちの活動によって、驚くべきほど高いレベルで部族間において一致している。

The Resettlement Sagas「再入植のサガ」
「非人類種族の占有」の後に、ドラゴン・パスに戻ってきた初期のヒョルト人の伝説と歴史を記録した文書。大体1300年ごろ(族長コリマーが自分の氏族とともにパスへ忍び込んだ時代)から1374年(最後に入植に成功したヴィダル族Vidalingsの入植)までの期間を扱っている。

Saga of the New Good Land「新しき良き国のサガ」
この文献はいかにベリンタールがファラオになったかの公式的な記録である。ファラオの元で働いていた学者たちに書かれており、ファラオの「正しき導きの議会Chamber of Correct Instruction」によって公布された。明らかにしてかつ粗野なプロパガンダによって刈り込まれた代物だが、ファラオの聖王国の地域や不思議や、重要な歴史的事件についての包括的な調査になっている。

The Secret Kingdom of Arim「アリムの秘密の王国」
この著作は「非人類種族の占有」の後に、ドラゴン・パスに北から来た最初期のターシュの定住者について物語っている。一部は「ドラゴン・パス合史」に用いられている。

Silverquill Perchments「銀の鵞ペンの羊皮紙集」
ファープレイスにおける事実と、事実を記録した走り書きの集成本。現代アルダチュール市の郊外にある「泉の黒き塔Dark Tower by the Pond」に保管されている。著者はダックウッドDuckwoodの「銀の鵞ペン」という「野の賢者」と噂される。この集成本の中心となった文書記事は、1621年から1622年の「フィンブルの冬」の直前が記録日付となっている。

Star Javelin Journeys「星槍の遍歴」
「貧窮者」アリムに随行してターシュやファープレイスに向かった、セアードのアラコリング族の氏族についての物語。ヴァンチ人の流民である「朝の犬」ウリヴェルによって編纂された。ウリヴェルのパトロンであるダーフリクのミルヴィックにたいする貢納の品として、また北部ドラゴン・パスに対する、セアードの正当な主権を主張する政治的な頌歌としてまとめられた。

Taroskarla「タロスカルラ」
ファープレイスの創始についてのサガ。「峰を跳ぶ者」タロスと「遠歩きFar Walkers」たちの長い遍歴、同族同士の争いと多くの戦い、奇妙な土地における生存の苦闘について描写している。

Where Our Gods Tread「我らの神の歩んだ道」
編纂の時代に信仰されていた(注意深く英雄たちを避けていた)神々の聖地の一覧。六つの異なる異本が存在している。ここ(訳注:Dragon Pass:Land of Thunder Gazetteerで)で用いられている版は「パガッポスの一覧」であり、もっとも正確な版とみなされている。

Excerpt from Dragon Pass: Land of Thunder p.64