オーランス人の王のリストの詳解

History of the Heortling Peoplesの冒頭、Our Kings, The Orlanthi King Listを読み解いてみます。

DriveThru RPGの無料サンプルにある原文です(冒頭の部分のPDFが開きますので注意してください)

番号は王名の前に付されているNoです。ページはHoHPで王たちについて詳細が書かれているページです。

・神王たち、ヴィングコットの血統God Kings, Vingkotlings(1〜14代目)77ページ
・ケロフィネラの王達Kings of Kerofinela(15〜62代目)77〜80ページ
竜王たちと伝統主義者たちDragon Kings and Rebels(63〜66代目)
・隠れた王たちHidden Kings(67〜72代目)74ページ
・現れた王たちRevealed Kings(73〜76代目)75ページ
・反逆の王たちRebel Kings(76〜86代目)88〜90ページ
・新たな伝統主義者の王たちNew Traditionalist Kings(87〜104代目)90〜93ページ
・[ファラオの]総督たちGovernors(104〜115代目)93〜95ページ
・サーターのプリンス達Princes of Sartar(116〜123代目)King of Sartarを参照のこと

上記のように、竜王たちや総督たちはオーランス信徒とは厳密には言えませんが、リストには上がっています。単純にオーランス信徒たちを支配している第一人者のリストと言っていいのかもしれません。

ケロフィネラの王達Kings of Kerofinelaの断絶後、(ネベノスNevenos王の死)ヘンドレイキの王たちがリストに上がっていますが、Youfと神知者帝国に挟まれた緩衝地帯のみオーランスの伝統主義者がいた時代だったためであり、大王と呼べるほどの権力は彼らにはなかったと思われます。

HoHPが読み手を混乱させるのはヘンドリック王の系譜はグバージ戦争時から続いていますが、初期の多くの王たちは上述のリストに上がっておらず、ネベノスNevenos王以前は北方の大王に臣従する小王国の支配者であることです。

ヒョルト以来の大王の系譜はもしかするとネヴェノスの死後も存続したのかもしれませんが(Thunder Rebels p.152によるとドラゴンキル時のダランヴォラスDaranvolath王)、HoHPではとりたててこの系統を重要視していません。

もしかするとブライアン王は連綿と続く大王の後継者なのかもしれませんが、この系統については上記のリストには載っておらず、ブライアンや「緑の」ハードラードHardrard the Greenの項で断片的に説明がされているだけです。

下記はzebの覚書です。公式の設定ではなく、あくまでzebの考えをまとめたものです。

・ヴィングコットの大王位
[創始者]「王者」コーディグ
[断絶]「邪悪な」ラスタガール王、「最後の王家の背信
[本拠地]灰色熊の峰、現代エスロリアの支配
[注記]コーティグの血統、剣と兜のレガリ

・ヒョルトの大王位
[創始者]「鹿の」ヒョルト王
[断絶]ネヴェノス王(もしかするとブライアン王?)
[本拠地]クィヴィン(ヒョルトの出生地?)、現代グレイズランド(ドジリの地Doziriland)
[注記]選挙により選出

・ヘンドリックの王位
[創始者]ヘンドリック
[断絶]ディンゴルスヴァン王
[本拠地]イリルヴェルヴォール(後のホワイトウォール)、ガランブーリ部族の領土を継承?
[注記]ヘンドリック自身はダールの王権を持っているに過ぎなかった、後に部族を作るが、北方のヒョルトの大王たちに基本的に臣従?

・反逆の王位
[創始者]「イタチの」オルヴァマース
[断絶]不明(Zebの考えでは「緑の」ハルドラードを経てブライアン王に継承)
[本拠地]ホワイトウォール
[注記](Youfに毒された)北方の王の宗主権を認めなかったと思われる。Old Day Traditionalistの牙城。ファラオの統治時代、大王として即位する儀式は阻止されていた?

・サーターの皇子
[創始者]「変成者」サーター
[断絶]不明(Zebの考えではカリルで断絶)
[本拠地]ボールドホーム
[注記]「グローランサ年代記」を参照のこと

以下はヴィングコットの継承者というよりアラコリングの継承者ですが、オーランス人ではあります。
・竜殺しの王朝
[創始者]ヴェレンマルス
[断絶]「召喚者」シャルヴェナタルス、ドラゴンキル
[本拠地]セアード、ドマナンド(現代ミリンズ・クロス)
[注記]公式サイト、Harald Smithの記事を参照のこと。王家の開祖はダラ・ハッパ皇室とカルマニア王家の血筋だが、アラコリングの信仰に転向した。

・双子王朝ターシュ王位
[創始者]「貧窮者」アリム
[断絶]「愚王」オライオス
[本拠地]ターシュ、バグノット
[注記]ヤランドロスはヴィングコットの血筋によるセアード王位の継承権を主張?(ベレネス部族の後継者として。Tarsh In Flames

・黒い牙の王位
[創始者]「黒い牙の」イラロ
[断絶]なし(伝統主義者にとってはパイジームサブ王)
[本拠地]ターシュ、バグノットからファーゼストに遷都
[注記]アラコリングの血筋を主張?(Glorantha Introduction to Hero Wars)、フォロネステス以後、アラコリングを崇めるがオーランスを崇めないTruncated Storm Worshipを信奉。

後ホーレイやアガーも創始者がいると思われますが、公式設定には詳しいものはまだありません。

以下はオーランス人支配者ではありませんが、オーランス人の臣下を持っていた支配者達です。
・ドラゴンパス王位
[創始者]鉄の蹄Ironhoof、もしかするとアラム・ヤ・ユードラム
[断絶]なし(1621年時点ではモイラデス王)
[本拠地]とくになし
[注記]ケロ・フィンとドラゴンズ・アイの「超王」に認められた権力者を指す?アラムは「ケロ・フィンの首飾り」をレガリアとして持っていた。今日では「羽馬の女王」の夫君が選ばれることが多い。権威あるが実権を持たない。

・ファラオの総督たち
[創始者]「心堅固なる」アンドリン(別名、「ゾンビの王」アンドリン)
[断絶]「洗練された」オルンゲリン(1617年まで)
[本拠地]デュレンガード市、もしくはパサント山Mt.Passant
[注記]ファラオの僕たる、六人の世俗支配者と六人の霊的支配者のひとり、「運命と死の支配者」の競技に参加。